中小企業のAI導入事例10選|業務効率化・営業・バックオフィスでの活用方法を紹介
「AIを導入したいけれど、具体的に何に使えばいいのか分からない」「生成AIを導入してみたいが、自社の業務で本当に効果が出るのか分からない」このように、AI導入に関心がありながら、具体的な活用方法が決まっていない企業は少なくありません。
AIは、特別なシステムを新たに開発しなければ使えないものではありません。営業、マーケティング、バックオフィス、カスタマーサポート、社内情報検索など、日常的に発生している業務にも活用できます。本記事では、企業におけるAIの代表的な活用事例を10個紹介します。
AIは、特別なシステムを新たに開発しなければ使えないものではありません。営業、マーケティング、バックオフィス、カスタマーサポート、社内情報検索など、日常的に発生している業務にも活用できます。本記事では、企業におけるAIの代表的な活用事例を10個紹介します。
目次
- 企業がAIを導入するメリット
- AI導入事例①|営業メール・提案資料の作成
- AI導入事例②|議事録の自動作成
- AI導入事例③|社内FAQ・ナレッジ検索
- AI導入事例④|問い合わせ対応
- AI導入事例⑤|マーケティング・コンテンツ制作
- AI導入事例⑥|データ分析・レポート作成
- AI導入事例⑦|採用業務
- AI導入事例⑧|プログラミング・システム開発
- AI導入事例⑨|画像・動画・クリエイティブ制作
- AI導入事例⑩|定型業務・バックオフィス
- AI導入で失敗しないためのポイント
- AI導入は「何をAI化するか」の選定が重要
- AI導入を検討している企業様へ
- まとめ
■1. 企業がAIを導入するメリット
企業がAIを導入する大きな目的は、単純な「人員削減」だけではありません。 AIに定型的な業務や情報整理を任せることで、社員がより重要な判断や顧客対応、企画などに時間を使えるようになります。代表的なメリットには、以下があります。業務時間の短縮
文章作成、情報整理、議事録作成、データ分析など、これまで人が時間をかけていた業務を効率化できます。業務品質の標準化
担当者によって品質にばらつきやすい業務について、AIを活用することで一定の品質を維持しやすくなります。ナレッジの有効活用
社内に蓄積されたマニュアルや資料、過去の問い合わせなどをAIで検索・整理することで、必要な情報を見つけやすくできます。新しいサービスの開発
AIを既存サービスに組み込むことで、新しい機能やサービスを提供することも可能です。重要なのは、最初から会社全体をAI化しようとするのではなく、AIによって効果が出やすい業務から小さく始めることです。
■1. AI導入事例①|営業メール・提案資料の作成
営業活動では、メール作成や提案資料の作成など、顧客と直接話す以外にも多くの時間が必要です。 生成AIを活用すると、営業担当者が入力した情報をもとに、営業メールや提案文、資料のたたき台などを作成できます。
<活用例>・営業メールの文章作成
・顧客ごとの提案内容の作成
・商談後のお礼メール作成
・提案資料の構成作成
・営業トークの作成
・商談内容の要約
例えば、営業担当者が「顧客の業種」「抱えている課題」「提案するサービス」をAIに入力すれば、それらを踏まえた営業メールのたたき台を作成できます。
人間がゼロから文章を作るのではなく、AIに下書きを作らせ、人間が確認・修正するという使い方が現実的です。
■2. AI導入事例②|議事録の自動作成
会議後の議事録作成も、AIを活用しやすい業務の一つです。 オンライン会議の音声を文字起こしをして、その内容をAIで整理することで、議事録作成にかかる時間を削減できます。<活用例>
・会議内容の文字起こし
・議事録の作成
・決定事項の抽出
・ToDoの抽出
・担当者・期限の整理
・会議内容の要約
特に会議が多い企業では、議事録作成だけでなく、「誰が」「何を」「いつまでに行うのか」を整理する用途にも活用できます。
■3. AI導入事例③|社内FAQ・ナレッジ検索
企業では、過去の資料やマニュアル、社内ルールなど、多くの情報が蓄積されています。 しかし、必要な情報がどこにあるのか分からず、社員同士で質問し合っているケースもあります。 そこで、社内文書をAIから検索できる仕組みを構築します。<活用例>
社員:「経費精算の申請期限はいつですか?」
AI:「経費精算は原則として○営業日以内に申請してください。詳細は○○規程をご確認ください。」
このような仕組みを導入すれば、社員が毎回担当部署に確認する必要がなくなります。
特に、
・社員数が多い企業
・拠点が複数ある企業
・マニュアルが多い企業
・新入社員が多い企業
などでは活用しやすい領域です。
■4. AI導入事例④|問い合わせ対応
カスタマーサポートや社内問い合わせ対応にもAIを活用できます。例えば、WebサイトにAIチャットボットを設置し、商品・サービスに関するよくある質問にAIが回答します。
<活用例>
・FAQへの自動回答
・商品・サービスに関する問い合わせ
・予約・申込方法の案内
・操作方法の案内
・社内問い合わせ対応
AIだけで全ての問い合わせを完結させる必要はありません。AIで回答できない質問については、担当者へ引き継ぐ仕組みにすることで、「AI+人間」のハイブリッド型のサポート体制を構築できます。
■5. AI導入事例⑤|マーケティング・コンテンツ制作
マーケティング業務では、多くの文章や企画を作成する必要があります。生成AIを活用することで、コンテンツ制作の初期工程を効率化できます。<活用例>
・ブログ記事の構成作成
・SNS投稿案の作成
・メルマガ作成
・広告文の作成
・キャッチコピーの作成
・商品説明文の作成
・アンケート結果の整理
ただし、AIが生成した文章をそのまま公開するのではなく、事実確認や独自情報の追加、人間による編集を行うことが重要です。
AIは「完成品を自動生成するツール」というより、マーケティング担当者の企画・制作を支援するツールとして活用すると効果的です。
■6. AI導入事例⑥|データ分析・レポート作成
企業には、売上データ、顧客データ、Webサイトのアクセスデータなど、さまざまなデータがあります。AIを活用することで、データの整理や分析、レポート作成を効率化できます。
<活用例>
・売上データの分析
・顧客データの分析
・アンケート結果の分析
・Webアクセスデータの分析
・月次レポートの作成
・異常値・傾向の確認
例えば、「先月と比較して売上が大きく変化した商品を抽出してください」といった形でAIに分析を依頼することもできます。 ただし、経営判断など重要な意思決定にAIを利用する場合は、AIの出力結果を人間が確認する工程が必要です。
■7. AI導入事例⑦|採用業務
採用活動にもAIを活用できます。採用担当者は、求人票の作成、応募者情報の整理、面接日程の調整、候補者への連絡など、多くの業務を行っています。<活用例>
・求人票の作成
・スカウトメールの作成
・応募書類の整理
・面接内容の要約
・面接質問の作成
・候補者への連絡文作成
AIを使って採用業務の一部を効率化することで、採用担当者が候補者とのコミュニケーションなど、より重要な業務に時間を使えるようになります。なお、採用においてAIを利用する場合は、個人情報の取り扱いや公平性などについて十分に確認する必要があります。
■8. AI導入事例⑧|プログラミング・システム開発
AIはシステム開発の現場でも活用されています。<活用例>
・ソースコードの生成
・コードレビュー
・エラー原因の調査
・テストコードの作成
・ドキュメント作成
・SQL作成
・デバッグ支援
AIを開発工程に組み込むことで、エンジニアの作業を効率化できます。ただし、AIが生成したコードには誤りが含まれる可能性があります。そのため、AIに開発を完全に任せるのではなく、エンジニアがコードを確認する体制が重要です。
■9. AI導入事例⑨|画像・動画・クリエイティブ制作
生成AIの進化によって、画像や動画などのクリエイティブ制作にもAIを活用できるようになっています。<活用例>
・広告画像の制作
・SNS用画像の制作
・商品イメージの制作
・Webサイト用画像の制作
・動画素材の制作
・プレゼン資料用素材の制作
特に、アイデアを形にする「初期制作」の工程でAIを活用すると、制作担当者の負担を軽減できます。
一方で、著作権や肖像権、商用利用条件などについては、利用するAIサービスごとの規約を確認する必要があります。
■10. AI導入事例⑩|定型業務・バックオフィス
バックオフィスには、AIによって効率化できる定型業務が数多くあります。<活用例>
・メール作成
・書類の整理
・データ入力
・文書の要約
・契約書のチェック補助
・社内文書の作成
・Excelデータの整理
・定例レポート作成
こうした業務は一つひとつを見ると小さな作業でも、毎日・毎月繰り返すことで大きな工数になります。
そのため、AI導入では「高度なAIシステムを作る」ことだけではなく、日常業務の小さな作業を一つずつ効率化することも重要です。
■AI導入で失敗しないためのポイント
AI導入を成功させるためには、単にAIツールを導入するだけでは不十分です。特に重要なのが以下の5点です。① AIを導入する目的を明確にする
「AIを導入すること」自体を目的にしてはいけません。例えば、
・月20時間の作業時間を削減したい
・問い合わせ対応を効率化したい
・営業資料作成の時間を半分にしたい
・社内情報を検索しやすくしたい
など、具体的な目的を設定します。
② AI化する業務を選ぶ
すべての業務をAI化する必要はありません。 まずは、・「時間がかかっている」
・「繰り返し発生する」
・「ある程度パターン化できる」
業務から検討するとよいでしょう。
③ 小さく始める
最初から大規模なAIシステムを開発するのではなく、小規模なPoC(概念実証)から始める方法もあります。 実際に利用してみて効果を確認し、必要に応じて本格導入へ進めます。④ セキュリティ・個人情報に注意する
AIサービスへ入力する情報によっては、機密情報や個人情報の取り扱いに注意が必要です。 利用するAIサービスの規約や、社内の情報セキュリティルールを確認した上で利用しましょう。⑤ 人間による確認を残す
AIは非常に便利ですが、常に正しい回答をするとは限りません。 そのため、AIが作成 → 人間が確認 → 必要に応じて修正という運用を基本にすることが重要です。■AI導入は「何をAI化するか」の選定が重要
AI導入というと、・「ChatGPTを導入する」
・「AIチャットボットを作る」
・「生成AIを社内に導入する」
といったツール選びから始めてしまいがちです。
しかし、本当に重要なのは、「自社のどの業務をAIによって改善するのか」という点です。
例えば、同じAI技術でも、
営業会社なら「営業メール・提案資料作成」
EC企業なら「商品説明・問い合わせ対応」
製造業なら「社内文書検索・技術情報の活用」
人材会社なら「求人作成・候補者情報の整理」
など、適した活用方法は異なります。
そのため、AI導入では、
・課題を整理する
↓
・AI化できる業務を特定する
↓
・適切なAIツール・AI開発会社を選ぶ
↓
・小規模に導入する
↓
・効果を測定する
↓
・必要に応じて本格導入する
という流れで進めることが重要です。
■AI導入を検討している企業様へ
・「AIを導入したいが、何から始めればいいのか分からない」・「自社に合うAI開発会社が分からない」
・「AI人材を探している」
・「既存のシステムにAIを組み込みたい」
このような場合、まず自社の課題を整理することから始めてみてください。
シェアワークスでは、AI・DXに関する企業様と人材をつなぎ、企業の課題に応じたAI・DXの活用を支援しています。
AI導入の目的や必要な技術がまだ明確になっていない段階でも、課題を整理しながら相談することが可能です。
「AIを導入したいが、誰に相談すればいいか分からない」という企業様は、ぜひシェアワークスにご相談ください。
AI開発、生成AI導入、システム開発、AI人材の活用など、課題に応じて適切なパートナーをお探します。
■まとめ
企業のAI活用は、必ずしも大規模なAIシステムを開発することから始める必要はありません。営業メール、議事録、社内FAQ、問い合わせ対応、マーケティング、データ分析、採用、システム開発、クリエイティブ制作、バックオフィスなど、身近な業務からAIを活用できます。
重要なのは、「AIを導入する」ことではなく、「AIによってどの業務を改善するのか」を明確にすることです。
まずは自社で時間がかかっている業務や、繰り返し発生している業務を洗い出し、AIによって効率化できる部分がないか検討してみましょう。